その離婚、本当に必要ですか?
この記事を読んでいる方の中には、離婚を迷っている段階の方も少なからずいると思います。
当事務所では離婚協議書作成を業務として行ってはいますが、離婚を後押しするつもりはありません。
「女性の貧困」は現代の社会問題であり、特にシングルマザーの場合、実に約50%が貧困層に陥るのが現実です。
ここでは、以下に掲げる事項を今一度、見直してみて下さい。
時間をかけて計画した離婚ですか?
離婚理由で最も多いのは、男女共に「性格の不一致」という統計があります。
なんらかのDVを受けている、子どもに暴力を振るうなど、緊急性がある場合は別ですが、十分な計画なしに一時的な感情で離婚を決意し、実行してはいけません。感情的で無計画な行動は、目先の不幸を脱した後、さらに別の重大な不幸を招きます。
以下の点を見直してみて下さい。
- 一人で生活できる経済力がある
- 十分な財産分与があり、数年無職でも生活できる
- すぐに就職できる特殊スキル、資格がある
- 養ってもらえるパートナーがいる
- 自分の両親に十分な資金力があり、援助してもらえる
どれにも当てはまらない方は、時間をかけて計画してから離婚する必要があります。
子どもの学費は自分で用意できますか?
養育費・進学費などは親権を持たない親に請求できますし、離婚公正証書には強制力もあります。
ですが、
相手が勤めていた会社が倒産して職を失った
相手が大ケガをして働けなくなった
相手が生活保護受給者になってしまった・・・
このような事態になったらどうでしょうか?いくら裁判所でも存在しないものを差し押さえることはできません。
お金のない人からは取れない、ということです。
あの人が悪い!!などと人のせいにしても、お金は生まれてきません。なにもできないまま、貧困に陥ります。そして悲しいことに、貧困の親に育てられた子も将来、高い確率で貧困に陥ります。このようなことが起こらないために、必要なものは自分で用意できる経済力と計画力、そして計画を実行する行動力が必要なのです。
あなたいかがですが?
結局、お金なのか?
「お金がすべてじゃないから・・・」そういって貧困に陥る女性を何人も見てきています。間違っているとは思いません。
お金を稼ぐ力が乏しい人にとって耳障りのよいこの言葉の意味は「お金が幸せのすべてじゃない」ということだと思うからです。
大切なのは「お金がすべて、なのではなく、すべてのことにお金が必要」という当たり前のことです。
これが資本主義社会の絶対的ルールであり、このルールに従わない者に幸せは訪れません。
お金が必要なのはなにも買い物だけではありません。やるのか、やらないのか、どの道に進むのか、「選ぶ」ということ自体にお金が必要です。
時給600円の仕事やりますか? 誰もやりたくないですよね?
でも、お金も仕事もない人には「やらない」という選択肢は選ぶことができません。
命の危険がある場合でなければ、しっかり準備をしてから離婚しなければなりません。
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